今、密かに”違いのわかるオトコたち”の間で和服が流行り始めているらしい。
そんな噂を聞きつけ、さっそく呉服屋さんを訪ねると、確かに”和服”は進化し、
若い男性客が増えているのだとか。ハイ。というわけで、覗いてみました、男の
着物の世界。まあ、ダマされたと思って一度着てみませんか？目の前に新しい人生
の扉が開きまっせ！
そういえば、最近、買いたい服が見つからない。今さら若者ぶってヒップホップな格好
しても笑われるだけだし、かといって流行りの細身のスーツはハラの出てきたオレには
もってのほかだ。
もうそろそろいい年だし、ここらでビシッと決めたいところなんだけどな・・・。
「それなら、着物なんてど〜お。最近、私の周りには和服で男の色気を感じさせるような
素敵な人が増えているわよ」
おやっ。あなたは『叱られたい＜美人上司＞座談会』の時にお世話になった理恵ネエさん
じゃないですか。そうか、着物か。理恵ネエさんがそう言うのなら、ちと考えてみようかな。
「じゃあ、とりあえず私がいつも行ってる呉服屋さんを紹介してあげるわね」
ハイハイ、ネエさんにならどこにでもついていきますよ。でも呉服屋なんて、ちょっと敷居
が高そうだな。
お邪魔したのは「創作きもの・銀座もとじ」。社長の泉二弘明さんは、そんな心配を吹き飛
ばしてくれた。
「着物を着るのに決まりはないと思うんです。あれしちゃいけないとか。これはダメだとか。
そういうのがあるから初心者の人が入りづらくなってるんじゃないか。もっと自由な発想で
気軽に着てみてほしいんです」
なるほどなるほど。やさしそうなご主人でちょっとホッとした。そういえば、泉二さんの
着てる着物もちょっと変わっていますね。
「これは僕が考案した『平成ニュースタイル』っていうんです。中にスタンドカラーのシャツ
を着て、袴をはいて。この格好だと走ることもできますし、チャックもついているからトイレ
も簡単ですよ。現代生活をしていく上で求められる機能と、和服の良さと、全部考えていきつ
いたのがこれなんです」
へぇー、なかなかカッコいいですね。お値段は着物、長襦袢、羽織、角帯、羽織紐の５点
セットで７万８千円。それにシャツを袴を合わせてだいたい１５万円くらいだとか。
でも理恵ネエさん、初めて買うのに１５万円はちょっと・・・
「だったら古着屋とか、安い着物に詳しい”ダニーさん”を紹介してあげるわ。女物の生地
なんかで面白いものをつくってる”深大寺さん”なんかもいいかも。ふたりともとっても
ユニークな人たちよ。ちょっと会ってきなさいよ」